内閣府は、無核府!(核の無い府)


2013年9月29日の共同通信によると、内閣府は以下の推計を発表したという。

家事、育児は年138兆円 内閣府、無償労働を推計

家事や買い物、育児、ボランティアなどに充てられた「無償労働」を金額に換算すると、2011年は過去最高額の約138兆5千億円に上ることが、内閣府の推計で分かった。

 名目国内総生産(GDP)の約3割に相当し、無償活動の8割を女性が占めた。内閣府は「女性の社会進出が進み、家事や育児の一部を企業や保育所などに任せれば、産業が振興して経済成長につながる可能性がある」と指摘している。

 無償労働の中で「家事全般」が最も高く約88兆6千億円。買い物は約27兆2千億円、育児は約14兆8千億円、介護は約3兆4千億円だった。ボランティアなど社会活動は約4兆5千億円。
2013/09/29 16:27   【共同通信】

「家事や育児の一部を企業や保育所などに任せれば、産業が振興して経済成長につながる可能性がある」という考えがそもそもおかしいのです。子育てを商品にし、人任せにすれば、お金は動くかもしれませんが、社会の基盤となる人がちゃんと育っていかない。

子供をちゃんと育てることがいかに大切な仕事であるかは既に言い尽くされている。子供がちゃんと育てられなければ、この国の将来は危うい。その子育てを企業や保育所に任せればいいと簡単に考えている。子育てをその程度にしか理解できない国の中枢の人達の認識に、この国の危うい将来が伺える。

 

最近、共産党橫浜市議団が、橫浜の保育の実情を調査し、企業保育所の決算を発表した。

それによると、株式会社運営の認可保育所の人件費比率の平均は約53%。一般的に社会福祉法人の認可保育園では、経験のある保育士が勤務している保育所は80%程度と言われていて、それを考えると株式会社の保育士の給料はあまりにも低い。経験のある保育士がいるのかと疑問を呈さざるを得ない。給食業務などは、外部委託しているので、一律には語れないが、常勤保育士数との関係から常勤保育士一人当たりの給与を割り出し(推計)てみると、一人当たり約200万円。(月額16万6000円?)ボーナスは30万円程度と市議団は報告している。これが総支給額としたら、手取りはいくらになるのだろうか。

更に決算書を見ていくともっと驚く。ある保育園では、橫浜市の補助金は4052万円。経理区分間繰入金支出として、本部に移した額が3475万円。何と、橫浜市の補助金の約86%が移されている。ここから新設の保育園の費用や株主への配当金が払われているのだろうか。

この決算書は、子供の生活にかかる費用や職員への費用がとても少ないのが特徴だ。給食費は579万円、保育教材費は422万円とある程度の額が計上されているが、この中からどれだけ関連会社に流されているのだろうか。詳細は不明である。消耗品費は年間45000円。少ない。職員の研修費も年間23000円程度だ。これでどんな研修ができるのだろう。

市議団が指摘している通り、給食の外部委託や子供たちの教育のための講師料が年間1760万円となっており、これが関連会社の定期収入となっているようだ。

決算書を見る限り、国や地方自治体の保育費用がビジネスの事業展開費用として回されており、橫浜市や国の保育費用が子供たちの保育に使われる仕組みになっていないのではないかと思える程だ。

こんな状態が企業の運営する認可保育所の現状だとすれば、本当に子育てを企業や保育所に任せていいのだろうかという疑問が湧き出てくる。

子育ては14兆8000億円などと、無償労働の金額を机上計算する人達に、それだけの費用を「子ども手当」で国から支給したら、どれだけ家庭が潤い、子供たちの心は安らぐだろうと言ってやりたい。

子供を育てることは国の根幹を支えることだとということを理解していない人たちが、国の中枢を司り、国の方針を決めている現状に、家庭や保育現場からは嘆きの声がでるばかりだ。

 


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